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今月の注目防水工法

シート防水改修(被せ工法)に機能・安全衛生面・工期の観点から最適な防水工法とは

シート防水改修(被せ工法)に機能・安全衛生面・工期の観点から最適な防水工法とは

上市以来その手軽さや耐久性に優れていることなどから、かなりの現場で採用されてきたシート防水ですが、幾ら優れていても経年で劣化は進行しますし、いずれは改修が必要になります。近年になり改修することが増えてきたシート防水を確実に手軽に防水改修するには、何がベストな工法なのかを解説いたします。

シート防水工法は近年様々な防水工法が有る中で結構採用されています。防水工事が行われ出した頃にはアスファルト防水しか有りませんでしたが、近年になり様々な防水工法が確立され、シート防水が上市されてからそのメリットからかなりの数が採用されてきました。

 

シート防水のメリット・デメリット

 

シート防水は合成ゴムや塩ビを原料とした厚さが2mm程度のシートを接着剤や機械固定にて貼り付けるもので、強引ですが簡単に言えば、ホームセンターで販売されているようなブルーシートを上から被しているイメージで、それを高次化したものです。

 

メリットとして、アスファルト防水に比べて、耐久・耐候性に優れていると言われており、アスファルト防水のような火気を使用しない事、溶融アスファルトのような臭いも無い事(ゴムシート密着工法の場合は接着剤の溶剤臭があります。)、塩ビシート機械固定工法の場合は多少天候が良くなくても施工が可能な事などから、施工が短期間で済むコスパの良いところでしょう。

 

また、防水層となるシートは工場生産されたものを現場で貼り付けるだけなので、品質が均一になる点もメリットと言えるでしょう。

 

デメリットとしては、平たいところばかりでは良いのですが役物などが多いところや複雑な形状をしているところでは、シートの貼り仕舞いが難しく、繋ぎ目も多く煩雑になること、またそれらの繋ぎ目から欠陥が生じる可能性が高く、水が一度浸入してしまうと全面に水が回ってしまいます。

 

大規模なところで多く採用されてきたシート防水

 

シート防水を施工するには大きく分けて2種類あり、全面を接着する密着工法(合成ゴム系シート)と下の図のようなディスクを下地に一定間隔で取付けてシートを被せ、ディスクの上から器具を使用して溶着させる、機械固定式(塩化ビニル系シート)があります。

 

機械固定式の構図

機械固定式シート防水の構図

一定間隔でディスクを固定してしまえば、あとは上からシートを敷設して溶着を行いシートとシートの接合部を接着することは必要ながら、大きく広い箇所では作業性も良く短時間で施工が出来ることから、学校の屋上のような広々としたところでかなりの数が採用されてきました。

 

シート防水であっても改修は必要です

 

当時のアスファルト防水に比べ耐久・耐候性が良いと言われて採用されることが多かったとはいえ、未来永劫にシートが防水機能を発揮するわけではありません。環境によっては早いところでは10年程度、遅い所でも15年位経過すると、改修が必要になります。

 

過酷な条件下ではそれ以下で改修が必要になる事もあります。

 

機械固定式ではシートはディスク箇所でしか接着(固定)されていません。その為台風並みの風が吹くと風圧でまくれ上がってしまうこともあります。まくれ上がると接合部が剥がれてしまい、隙間ができそこから浸水してしまいます。その為台風銀座と呼ばれるような地域では、ほとんどシート防水は採用されていません。

 

耐用期間を待たずして上記の様に破損してしまえば部分改修をおこなう事が大半ですが、10年15年を経過するとシート材の劣化もあって防水性能を維持する事が困難になり改修が必要となります。

 

 

シート防水の改修にはどんな工法が適切なのか?

 

一般的な防水であればそのまま上から同工法を被せ工法として検討採用されることが多いようです。しかし、シートの場合はある意味特殊です。機械固定式の場合では基本的にはそのままシートを被せても溶着できませんので、既存シートの上から、再度アンカーを打ち込み固定ディスクを設置して、シートを新しく被覆するか、既存シートを全部剥がしてディスク箇所を綺麗にした上で再度シートを敷設して溶着を行わなければなりません。

 

ここで問題になるのがシートを剥がすという工程です。シートを剥がすには結構大変な労力が必要です。ペラペラと外れていくような生やさしい接着ではありません。また撤去したシートは現場によっては膨大な量になる為に、廃棄に多額な費用が掛かります。

 

また、密着工法では2回目くらいまでは上からシートを再度貼り付けることも可能ではありますが、既存防水の劣化程度にも依ります。

 

密着式シート防水の改修で比較的簡単なのは塗布型防水材です。シートをそのまま残して上から防水材を塗布するものです。これであれば既存シートの撤去や廃棄問題は解消します。塗りものですので複雑な形状であってもほぼ問題は有りません。

 

ただし、既存防水が傷んでいる箇所が多い場合には、部分補修箇所が多くなりかえって手間暇が掛かり仕上がりも綺麗にならないので、補修必要箇所が全体の2割程度迄ならそのまま塗布することが可能と思われますが、補修必要箇所が4〜5割を超えるような場合にはやはり既存シートを全撤去してあらたな防水をおこなう事になります。

 

他方で機械固定式では先の図のように下地コンクリートと全てが密着しているわけではありませんので、そもそも防水層は大部分が浮いた状態ですので、そこへ塗布防水をおこなう事は出来ません。全て既存防水を撤去することが基本となります。

 

塗布防水を上から施工する際の最重要ポイント


既存シートを残したまま(傷んでいる箇所は補修をおこなった上で)塗布防水を行うには、上に塗る防水材に適したプライマーが必須になります。防水材が下地と密着することは必須です。

プライマーは各社専用のものや推奨品を指定していますので、それらを使用する事は必須なのですが、上塗り施工の防水材がウレタン系の場合にはもう少し注意が必要になります。

 

ウレタン系塗膜防水材は溶剤系です

 

ウレタン系塗膜防水材は溶剤系のものが大半です。その為既存防水のシートを浸食してしまう可能性が有ります。もし既存下地を侵してしまうとそこが密着不良等、不具合の原因となってしまいます。

 

その為ウレタン系塗膜防水材では既存下地の材質により各種専用プライマーが販売されています。しかし専用品となりコスト面では割高になります。

 

また改修ですので既に居住されている方が居る中での工事となる為に、溶剤系独特の臭気がただようと居住者からの苦情や健康被害云々といった問題も出てきます。

 

昨今居住者は健康被害に敏感なことが多い為に、事前に説明会を開いて理解を求めるなど細やかな配慮も必要となります。

 

 

ポリマーセメント系塗膜防水材ビッグサンは水性ですので下地を浸食しません

 

ウレタン系塗膜防水材とは違い、ポリマーセメント系塗膜防水材ビッグサンは全ての材料が水性です。その為下地を浸食することはありません。専用プライマーである「ビッグサンプライマー#100」も水性ですので、希釈も「水道水」です。

 

なにも考えずにそのまま使用する事が出来るメリットはとても優位性が高いと思います。
※硬質塩化ビニルへの「ビッグサンプライマー#100」塗布には目あらしが必要です。

 

プライマー#100の使い方はこちらの動画をご確認ください。

簡単にご使用頂ける事がおわかり頂けたと思います。

 

シート防水の改修工法のために特別専用品を用意することなく、通常にお使いのビッグサンがそのまま施工可能です。またこれまでウレタン系塗膜防水材を主とされてこられた施工業者様でも、これでいいの?というほどあっけなくご使用頂けます。

 

ご使用にあたり、ビッグサンの使い方解説動画も用意しております。

 

 

有機溶剤系の臭気もありません

 

水性のため有機溶剤のようないやな臭気はありません。材料に顔を近づけると液材の樹脂の臭いがかすかにしますが、屋外で使用している場合には周囲にはまず臭うことは有りません。

 

そうなると居住者への配慮は臭気に関わることは不要となります。居住者だけではありません、密集地であれば近隣への配慮も必要になります。

 

溶剤系材料の場合、作業者も特殊なマスク等の着用が必要ですし、大きな現場では使用量も大量となるため、溶剤の貯蔵管理も必要になります。また溶剤系は容易に引火しやすいこともあり、飛び火や火気の管理も厳重に行わなければなりませんが、ビッグサンであれば色々な面で手間暇を省くことも可能です。

 

 

安全・コスト・機能面という優位性を備えたビッグサンを使うことが最適な選択です


 

そのまま塗布しても下地を浸食することもありません。有機溶剤による健康被害もありません。引火性も気にすることはありません。シート防水を改修するにあたって最適な防水工をトータルで考えるとコストパフォーマンスがとても良いビッグサン一択ではないでしょうか。

 

また次回の改修も見据えることも重要な要素です。10年15年後には再び改修工事を行わなければなりません。その際にビッグサンであれば表面の汚れの清掃、もし傷んでいるところがあっても大抵は簡単な補修を行うだけで改修が行えます。(雨水の流れが悪い場合やドレン詰まりで水がたまっていて傷んだ場合には、それなりの補修が必要な事もあります。)

 

このように1回目に合成ゴム系シート防水を行った改修工法には、ビッグサンが最適であるとお薦めいたします。

 

なお、先述のように機械固定式(塩ビ系シート)の場合には、どの工法であっても上から塗布することは不向きですので、一旦シートを全て撤去してから次の防水工法を施工することになります。

 

 

ビッグサンについてはこちらをごらん下さい
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https://www.dainichikasei.co.jp/product/bigsun1/

 

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