より良い外壁タイル改修をおこなって頂く為、撥水剤と防水材の違いをご説明。
おかげさまで販売開始以来、好評を頂いております、透明外壁タイル防水材スカイコートW ですが、その名の通りスカイコートWは「防水材」です。販売店様や実際に作業される施工業者様におきましてはご理解頂いていると思いますが、施主様におかれましては、専門的な知識に長けておられる方は希です。その為施工業者様へ相談する前や相談後もネットから知識を得ようとされる方も少なくありません。
ところが、ネットで検索する際には有る程度専門的な用語が伴わないと正確な情報にヒットする確率が下がります。例えば「外壁防水」と検索するのと「外壁タイル 防水」では検索結果が違ってきます。どういった用語で検索するかは検索者に依りますので場合によっては、少しジャンルの違うものが検索結果に出ることがあります。
本来は透明で外壁タイルの意匠性を担保しつつ、防水機能をそなえた防水材かつ水系で安心安全なものを探したかったものが、実際には浸透性撥水剤が検索結果に出てしまい、それが正しいものだと誤解されて施工計画を行ってしまわれることが少なからずございます。
主にモルタル、コンクリートの表層に浸透し空隙を無くすことで緻密な「吸水防止層」を形成するものになります。
この図のようにコンクリートやモルタルは細部まで拡大すると隙間があります。その隙間に水が浸透し凍結する事でクラックが生じたりします。またモルタル内部からいわゆる灰汁のようなものが表面へでてくる事で表面に白華が出来たりすることがあります。
浸透性撥水剤はこのようなコンクリートやモルタルの隙間に緻密に入り込むことで内密度を上げ表面からの水が侵入することを防ぐ為に施工されます。用途としてはコンクリート打ちっぱなし面に多用されますが、タイル面保護と書かれていることもある様です。
その為、施主様などが外壁タイルの防水に使えると勘違いされてしまうようです。
とはいえ、あながち間違っている訳ではなく外壁タイルには目地があります。その目地はモルタルで押さえることからそのモルタルに浸透させることで、目地の劣化を防ぐという効果は期待できるかと思います。ただしこれは新築や外壁タイルが傷む前の話です。
大抵の建物では新築時に施工した外壁タイルそのままで、あらかじめ保護を行うということは非常に希ではないでしょうか。その為10年以上たってからの計画的な改修や、水が屋内に侵入してしまってから進入路を防ぐ部分改修が大半では無いかと思います。
浸透性撥水剤は先にご説明したように、モルタルやコンクリートの表層に侵入し(しみこみ)効果を発揮できるもので、非常に目の細かい機能となります。
ところがクラックが発生してしまった後では、クラックの幅が大きいと侵入するというレベルでは無くて、隙間を埋めなければならないレベルになっています。本来ミクロの世界ともいえる細部で働くものですので「ミリ単位」で機能することはかなり困難です。
タイルの表面は1300℃程度の高温で焼き固められているので水はまず浸入しませんが、浸透性撥水剤を施工する場合、目地は当然のことタイル面全体に塗布していきます。これは撥水剤がタイル表面の保護にもなる為です。表面にも撥水性が生じることで不要な水溜まりを防ぐ効果もあるためです。
外壁タイルは固くて脆い性質ですのでひび割れが生じる危惧が有ります。目に見えないようなひび割れである場合でも水は容赦なく浸入してきます。撥水剤がそういったミクロ的なひび割れ部に侵入することと、表層に撥水層を形成することで、非常に軽度な破損であれば水の浸入が止まることも多いようです。
スカイコートW は幾度もお伝えさせて頂いておりますが、透明な外壁タイル用防水材です。施工後は下地のタイルの意匠性を損ないません。その上強靱で伸びも優れています。
実際にあった例ですが、屋内に雨水が浸入しており思い当たる目地や割れていたタイルを補修してもなお水漏れは止まらない。結果透明で外壁タイルの美観を損なわないスカイコートW を施工してみることになったのですが、施工後はこれまでのことが嘘のようにピタリと漏水が止まりました。
その理由は、外壁そのものを防水層で全て被い水の進入路を絶った為です。
スカイコートWが浸透性撥水剤と大きく違う事は、施工後の防水層塗膜は伸びと強度に優れ、クラックが発生した場合でも切れずに伸びて追従すると言うことです。完全に崩壊して破損しているタイルは張り替えなどの補修が必要ですが、先の例のような目視では判らないものをはじめ、微細なクラック程度であれば塗布することで漏水を防ぐことが可能です。
そのクラックが万が一更に拡がってもかなりの広範囲にて追従できるということです。そもそもクラックが発生する原因は色々ありますが、建物の揺れでクラックが生じた場合では新たな箇所でクラックが発生する他に既存のクラックが拡がることになります。
浸透性撥水剤を塗っても止まらないと言う理由はこういうところにもあります。
タイルのかわりに判りやすく板ガラスにスカイコートWを塗布し、ガラスを割ってどうなるかの実験をおこなった動画が下記になります。
新たなクラックが発生した場合、表面を被っているスカイコートWの防水層がブチッと切れずに伸びて追従します。また伸びるだけではなく堅牢なのです。どのくらい伸びて強いのかを実証した動画がありますので、ご確認ください。
このような防水層が表面を堅牢に被っているため、ある意味外壁タイルの剥落予防にもなり得ます。
※正式な剥落防止ではありません
防水材など建築資材に関してはスペックを元に仕様を算定します。詳しくない方がスペックを見てもピンとくるのは困難ですが、判っている方でも数値をみただけではピンときません。
しかし先の動画のように板ガラスに塗布しハンマーでガラスを割っても粉々にならず塗膜を保持し水も漏らさない。百聞は一見にしかずです。これなら詳しくない方が見てもよくお解り頂けるかと思います。
条件によっては浸透性撥水剤を選ぶことも有りかとはおもいますが、長い目で見るとどちらを選択する方が賢明かよく考えるまでもないでしょうか。
伸びて強い、透明外壁防水材スカイコートWの詳細ページはこちらです
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https://www.dainichikasei.co.jp/product/skycoat/