風雨にさらされ夏場・冬場の厳しい気温差がある過酷な条件下でも、劣化が少ないポリブタジエン系弾性シール材
橋梁や高架橋などには欠かせない伸縮装置の繋ぎ目には必ずシール材が必要です。単にシール材といっても一般的なシリコン系のシール材などでは経年劣化により割れが発生して漏水する可能性があります。
このような箇所に使用するシール材は、気温の寒暖差や風雨にさらされる過酷な条件下での耐久性はもちろん、優れた伸び性能と復元性を担保する弾性シール材でなければ永年にわたり機能を維持できません。
なかでもポリブタジエン系弾性シール材は、その優れた物性面から鋼製伸縮装置のシール材として有効である為、長きにわたり採用され、NEXCOの鋼製伸縮装置に指定されています。
伸縮装置は道路の平面で機能しますが両端部にはかならず地覆部が存在します。地覆部用の伸縮装置(地覆ジョイント)もありますが、複雑なことや費用面からも採用を見送られることが多い傾向があります。
隙間が存在するとそこから橋梁下へ雨水などの排水が垂れ流しとなりますので、なんらかの排水処理が必要ですし、そもそも隙間があるとゴミなどが詰まったり、ものが挟まるなどの危惧も有ります。そのため一部ではカバープレートを採用していることもある様ですが、設置箇所の水平垂直が維持されていないと、ピッタリと被さるものは困難です。
このような箇所は僅かながら勾配が付けられている事が多いため、概ねシール処理をおこなうことが一般的な状況です。
ポリブタジエン系弾性シール材として多年にわたり採用されている「スカイシールF−1」ですが、鋼製伸縮装置の複雑な形状の中に流し込むことが要求されるため、施工する段階では液状で流動性が高い状態です。
しかし、地覆に関しては立面ですので縦目地になります。いくら永きにわたり実績を認められているポリブタジエン系弾性シール材とはいえ、縦目地に施工すると硬化するまでにスランプ(たれてしまう)してしまいますので、使用する事は非常に困難です。
これまでは、型枠を形成し流し込み硬化してから型枠を外すという手間の掛かることを行ってきました。
そこで縦目地に使用出来る「スランプしない」ポリブタジエン系弾性シール材スカイシールF−2を開発し2017年より販売しております。
鋼製ジョイントの両端部の地覆は高低差があるものの1mには到底満たないものです。
しかし縦目地が必要なものは地覆だけではありません。
この絵のように、高欄にも目地は存在します。いわゆる壁高欄ですが一般的な道路の橋梁橋だけではありません。列車の高架橋、高速道路の高架橋、近年では鋼製高欄も多用されてきてはいますが、費用の面からコンクリート製の高欄を採用していることも多々あります。
当然ながら一本ものでは設置できませんので必ず繋ぎ目は存在します。そのため目地をなにがしかの方法で充填することになりますが、縦目地の場合では防水性能があまり必要とされない事もあってか、必ずしもポリブタジエン系でなくても良いとの見地から、シリコン系などが採用されることもあります。
シリコン系は価格も比較的安いことと、有る程度の伸びをクリアすればOKということでかなり採用されているようです。
一方ポリブタジエン系弾性シール材はこれまで縦目地に使用することが難しいという事もあり、設計段階で検討から外される事も多くあったようですが、スカイシールF−2の登場により、状況は変わりつつあります。
ポリブタジエン系がなぜ鋼製フィンガージョイントで採用され続けてきたのかは、これまで幾度かお伝えしてまいりましたが、なにより温度変化や風雨にさらされる過酷な条件下でも伸びを維持し機能を全うするからに他なりません。
シリコン系では伸びは概ねクリアするのですが、ここには見落とされがちな盲点もあります。伸び率は気温の高いところでは規格値に沿った数値を維持します。
しかし冬場に気温がマイナスになった際には材料が硬くなり、非常に伸び率が低くなることがあります。 温かいところで伸びることは容易ですが、凍てつく環境でも同じ様に伸び率を維持することは、性質上なかなか困難です。それをクリアするのがポリブタジエン系弾性シール材なのです。
破断時の伸び(%) |
-20℃ |
470 |
JIS A 5758 準拠 |
20℃ |
530 |
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50℃ |
400 |
||
水浸漬後 |
520 |
||
200Hウェザー |
550 |
シリコン系の場合、やはり過酷な条件下での使用に耐えることが困難な製品もあります。昨今では過酷な条件下をクリアする製品も出てきてはいるようですが、価格が非常に高いことから採用されにくいものとなっています。
その為、従来品を使用した場合、施工完了から検査まで時間の経過がありますが、その間にシール材に貫通する程のひび割れが生じてしまうことも多々ある様です。
(※スカイシールでも表面に細かいシワが発生することはありますが、内部に到達するような割れは発生しません。)
過酷な環境条件が重なってのことでしょうが、長期スパンでみると紫外線による劣化が生じて、シール材の物性が低下してしまうことが散見されており、永年に渡って機能を担保することは出来ません。
壁高欄や地覆の縦目地にポリブタジエン系弾性シール材を使いたくても使えなかった状況から、シリコン系シール材などを使用していたものの、長きにわたり要求機能を担保できる事が出来ず頻繁な日常管理が必須となり、維持に手間が掛かってしまうだけでなく、ひび割れなどが発見されれば補修や改修をおこなわなければなりません。
そういった日常メンテナンスのサイクルを延ばし、10年20年単位で機能を維持できるスカイシールF−2は縦目地にも使用できる弾性シール材として、ゲームチェンジャーといっても過言では無いかと思います。
紫外線による劣化もなく過酷な条件下でも機能を長きにわたり維持するスカイシールF−2
スカイシールF−2は3材を混ぜ合わせることで施工できますが、この順序を間違えたり攪拌が足りなかったりすると残念ながら正しく機能しません。
そこで、大日化成ではスカイシールF−2の商品ラベルにQRコードを印刷しております。そのQRコードを読み取って頂くと、スカイシールF−2の取扱説明動画が再生されるようになっています。
実際にはYouTubeの大日化成チャンネルにアップされている、スカイシールF−2取扱説明動画を再生するものです。
下記動画になります
現場で作業される際に、お手持ちのスマートフォンから簡単に閲覧することが出来ますので、初めて施工される方にも簡単に間違いの無い作業を行って頂けるように、工夫しております。
30年間過酷な条件下でも機能し続けているスカイシールF−1の縦目地対応版であるスカイシールF−2。これは壁高欄や地覆の目地材として待ち望まれていた製品であると思います。すでにご使用頂きました現場からはご満足頂けたとのお声を多数頂いておりますし、説明動画もわかりやすくて間違いが無いと賞賛頂きました。
実際に使用された現場から賞賛頂いている、スランプしない(垂れない)ポリブタジエン系弾性シール材スカイシールF−2を是非ご採用ください。
スカイシールF−2についてはこちらをごらん下さい。
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