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今月の注目防水工法

ケイ酸質系塗布防水を採用する際の注意点

ケイ酸質系塗布防水を採用する際の注意点 GA-1工法

適材適所の観点から各工法が開発されています。

日本建築学会「JASS 8(防水工事)」に規定されている「ケイ酸質系塗布防水材」という防水工法があり、大日化成ではGA-1工法がこれに該当します。

 

近年多発しているゲリラ豪雨対策として、一時的な雨水貯留槽などの常時水が滞留していない水槽、雨水処理系ピットなどに需要があり、年間通じ一定量の製品出荷をさせて頂いておりますが、目的に応じた使用をされている事が大前提です。


ケイ酸質系塗布防水とは

 

コンクリートは水を通さないというイメージが強いのですが、セメント粒子や骨材などの間に小さな隙間ができています。その隙間より水が徐々に浸水していき漏水や浸水箇所の水が凍結することでクラックが発生したりします。

 

そこでケイ酸質系塗布防水材を躯体コンクリート表面に塗布する事により、コンクリートの毛細管空隙を充填し、その量を減少させコンクリートの表面を緻密なものに変化させることにより、防水性能を付与するものです。

 

 

1材型ですので非常に使いやすく水だけの混合攪拌で使用することができ、作業性にも優れていますので左官刷毛等で容易に施工できます。

 

 

GA-1工法の性能

 

項 目

内 容

結 果

透水係数(mm/S)

無塗布試験体の1/3以下
(33.3%以下)

5%

針状または繊維状結晶量
(点/81画面)

無塗布試験体の2倍以上
(200%以上)

295%

 

GA-1工法による針状結晶

 

走査型電子顕微鏡による針状結晶体の観察(×4000)

 

このように、JASS8 M-301-2014 ケイ酸質系塗布防水材の品質要求を満たしております。

 

水槽の種類と防水・防食の検討

 

代表例として水槽別の水質と防水・防食の必要性をまとめたのが下記表になります

系 統

代表的な水槽種別

水 質

防 水

防 食

雨水
排水系

湧水ピット

地下水

雨水貯留槽

雨水

−〜○

給水系

消火水槽

上水

雑用水槽

中水(次亜)

蓄熱槽

上水(冷温水)

空調用補給水槽

上水

汚濁
排水系

雑排水槽

汚濁水

汚水槽

し尿汚水・※硫酸

厨房排水

※硫酸・有機酸

 

代表的な水槽種別毎の推奨工法例

系 統

代表的な水槽種別

推奨工法(例)

雨水
排水系

湧水ピット

防水無し〜ケイ酸質系

雨水貯留槽

防水無し〜ケイ酸質系

給水系

消火水槽

ポリマーセメント系塗膜防水

雑用水槽

ポリマーセメント系塗膜防水
+場合によりエポキシライニング゙

蓄熱槽

断熱+シート防水

空調用補給水槽

ポリマーセメント系塗膜防水

汚濁
排水系

雑排水槽

ポリマーセメント+耐有機酸ライニング゙

汚水槽

ポリマーセメント+耐有機酸ライニング゙

厨房排水

ポリマーセメント+耐有機酸ライニング゙

 

上記の様に雨水排水系としての湧水ピットや雨水貯留槽にケイ酸質系塗布防水が適しているといわれています。


それはピット内部や貯留槽内部では高湿度の環境となる為、湿潤下地や高湿度の条件下でも施工が可能である事が求められるからです。

 

しかし給水系など水圧の掛かるものや汚水系には適しているとは言えません。詳細に言えば常に水圧の掛かる(水が常に滞留している)水槽には適していないとも言えます。GA-1(ケイ酸質系塗布防水)は、一次的な水の滞留から浸水を防ぐことを目的に利用されるものになります。

 

ピット関連であれば条件によっては無防水でも可能な場合もあります。しかしコンクリート躯体の保護という観点からも防水を行うことが推奨されるので、ケイ酸質系塗布防水材が使用されます。しかし、雨水貯留槽では一次的とはいえ、何日間も貯留することが懸念されます。

 

こういった場合では水圧に耐えることが厳しくなり浸水していく可能性もあります。

 

より強固な浸透性塗布防水材

 

設計上の条件下では、ケイ酸質系塗布防水材で問題ないが先の一時貯水槽などに見られる使用条件では心許ない場合もあります。ポリマーセメント系塗膜防水を行うまでもないがケイ酸質系塗布防水材では心許ないケースに対応出来るよう、独自の浸透性塗布防水材(GA-2工法)をご提供しております。

 

基本はGA-1工法(ケイ酸質系塗布防水材)と類似していますが、ビッグサンコートSC-200とビッグサンパウダーG-100を混合塗布し、コンクリート表面にポリマーセメントの防水塗膜を形成するとともに、G-100に含まれる特殊活性材が水を媒介しコンクリート内部に浸透、水の通路となる毛細管空隙を結晶体となって閉塞し、コンクリート自体、水を通さない緻密なものに変化させます。

 

GA-2工法は、ケイ酸質系塗布防水とポリマーセメント塗膜防水のハイブリッド仕様であり、より良い防水効果を発揮しコンクリートへの浸水を防止しかつ、老化や劣化を防ぐことが可能になります。

 

またケイ酸質系塗布防水材はその性質上、新たに発生するクラックには追従することは出来ません。


手軽に施工も早く工費の問題からケイ酸質系塗布防水材を選択してしまうと、長期的な見地から逆に改修時期を早めてしまうことも懸念されます。

 

ともすれば防水が不要なピット関連であれば良いかもしれませんが、雨水貯留槽のように一次的でも膨大な水圧が掛かるもの、その他の大がかりな水槽では適していないといえるものです。ピットとはいえ地下に存在するものでは環境条件が悪く、常に湿潤しており乾燥が遅く結露もしやすい場所では配管の腐食にも繋がります。

 

いわば安かろう悪かろうになってしまいかねません。とはいえ、ケイ酸質系塗布防水材が駄目なものであると言うことではなく、使用される水槽等の条件を鑑みて、適材適所な防水工法を選定する必要があるということです。

 

 

このように、GA-1 > GA-2 > GR・GRG > GR-V というように、目的に応じ適した工法を選定することが必須です。また汚濁排水系では防水に加えて、ライニングも施さなければなりません。

 

特に地下に存在するものはやり直しが利きませんので、設計段階での要求水準を慎重に検討しなければなりません。

 

ケイ酸質系塗布防水材は簡単に安価に施工できる優れた工法である事には違いありません。とはいえ万能ではありません。

 

先にも述べたように常時水が滞留するところには適していないともいえますので、できれば安全マージンを見越して、GA-2工法を施工することを視野に入れ、さらに長期的な展望や周辺環境を鑑みてGR工法を選択することもご検討いただければと思います。

 

 

GA-1(ケイ酸質系塗布防水材)ページはこちら
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 
https://www.dainichikasei.co.jp/product/bigsun2/bigsun2_kouhou.html#GA1

 

GA-2(浸透性塗布防水材)ページはこちら
https://www.dainichikasei.co.jp/product/bigsun2/bigsun2_kouhou.html#GA2

 

GR工法(ポリマーセメント系塗膜防水工事施工指針(案)PB-1仕様 適合)ページはこちら
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 
https://www.dainichikasei.co.jp/product/bigsun2/bigsun2_kouhou.html#GR

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