素晴らしい防御力をもつ豪腕投手でも9回を投げ続けるのは困難、ましてや延長戦ともなると疲労により制球力が落ち、サヨナラ打を打たれかねません。そこで活躍するのがリリーフ投手。例えば防水能力が落ちてきた既存防水材のあとを引き継げるリリーフエースはビッグサンRX工法です。
近年スポーツも多様化の時代を迎えてか、以前ほどプロスポーツといえば野球というイメージでは無くなって来ているかもしれませんが、やはり根強い人気はあります。国内のプロ野球も日本シリーズになるとメディアも注目し、話題になります。
また日本人選手がアメリカメジャーリーグで活躍すると、メディアでも大きく取り上げるので野球を知らない人にでも話題が広がっていきます。
野球は9人対9人で戦うスポーツですが中でも目立つのは、投手(ピッチャー)と打者(バッター)です。シーズンで50本を超えるホームランを打つバッター、剛速球でバッターを抑えるピッチャーとの戦いですが、ピッチャーに注目してみます。
超剛速球を投げ続け、バッターが打ちたくてもかすりもせず三振の山を築く。ようやくバットに当たったと思っても凡打か凡フライでアウト。素晴らしい先発ピッチャーがいたとします。しかしその快挙を9回投げ続ける事はなかなか難しいのではないでしょうか。
そのため先発から交代して後を引き継ぎ、投げ抑えるのがリリーフ投手。先発投手はすごいけれども6回か7回位しか体力が持たない。そこで、その後も見事に抑える体力と技量をもつのがリリーフ投手。
つまり、リリーフピッチャーも素晴らしい投手でなければ務まらないということです。
では野球の先発投手を防水に置き換えてみるとどうでしょうか。
過去の防水工事の例からいえば、アスファルト系防水材がそれに当たるのではないかと思います。もちろん全ての新築で使用される防水がアスファルトではないのですが、防水材としての歴史は長く、かつ改良を繰り返し確実に普及してきました。
アスファルトはその性質上水を弾くので防水に適した材料です。
耐久性も他の工法に比べて長持ちするといわれています。(※使用環境により劣化が激しくなる場合もあります。)
とくに屋上などで人が往来する場所では、アスファルト防水層の上に保護モルタル(又は押えンクリート)を設することにより、防水層露出よりかは劣化が低減し、さらに寿命を延ばしています。環境が良ければ15年以上防水効果を発揮していることも少なくありません。
これは新築に使用される防水材としては、優秀な先発投手ともいえるでしょう。
豪腕投手が豪速球でバッターを抑え続けるにしてもやはり限界というものがあります。一球入魂という言葉もあるくらい、一つの投球に全力を込めて投げるのですが、体力や集中力は永遠には続きません。だんだんと疲労して制球力が弱りストライクが入らなくなり、フォアボールを与えてしまう、凡打で済んでいたのがヒットやホームランを打たれかねなくなります。
優秀な防水材・アスファルト系防水材でも同じ事がいえます。経年で徐々に防水層の劣化は進行していきます。
本来であれば10年から15年程度といわれる防水効果が、使用環境や条件により短くなることも多々あります。
夏場の直射日光、冬場の低気温。あるいは凍結するような極度の低温。雨・風。建物の振動も影響してきます。建物は常に微振動していますので、その揺れに追従しなければなりません。防水層が下地の動きに追従しなければ、躯体にひび割れが発生した場合、一緒に割れてしまいそこから水分が浸入してしまいます。
そこで登場するのがリリーフピッチャーです。
これまで先発投手が全力で抑えてきた対戦バッターを、同じ様に引き続き抑える使命をもって登場(引き継ぐ)します。
防水材の場合だと、長きにわたり一所懸命防水効果を発揮してきたアスファルト系防水材についてが、10〜15年を過ぎたあたりで改修工事を行うことで、後継の防水材にバトンタッチするようなものです。
野球では先発投手と同等以上の能力が求められます。これまでより能力が下がれば打たれてしまいますからね。
防水材においてはさらに条件が厳しくなります。改修する防水層だけでなく、建物そのものも劣化してきているからです。また新築時とは違い、建物の利用者や居住者が生活する中での工事となるため、制約も増えます。
リリーフの選定には先発と同じ能力があれば最適です。しかしそのような事が可能な場合もありますが、困難な事もあります。
野球では入れ替わりベンチに引き上げますが、防水材では簡単に入れ替わるという訳にはいきません。必要に応じて既存の防水材を撤去し、場合によっては下地の調整を行い、新たな防水材を施工しなくてはなりません。
ピッチャーは交代するだけで良いですが、防水材はそんなに簡単にいきません。撤去するという大きな工程が敷居を高くします。露出防水で10年以上風雨や直射日光に晒されてきたアスファルト防水はかなり硬くなっており簡単には撤去出来ませんし、撤去した廃材も産廃業者に持ち込んで処分してもらう手間暇や廃棄費用が掛かります。
保護モルタルを施工している場合には、保護層のモルタル(又は押えコンクリート)も削って撤去するという大きな手間が加算されます。当然廃棄費用も高額になることでしょう。
そこで昨今主流となっているのが、被せ工法です。
既存の防水材を残しその上から新たに防水層を施工する工法です。これなら撤去の手間や廃材の発生も少なく抑えることが出来ますし、工期も短縮出来ます。
野球でも先発投手と同じもしくはそれ以上の力量が求められます、それを決定する監督の采配が問われます。防水でも同じです。昨今はかぶせ工法が主流と書きましたが、どのような工法を採用するか判断が問われます。
これまでのアスファルト防水が良かったから同じアスファルト防水を施工しようとしても、 累計で防水材だけでもそれなりの重量になり建物への重量負荷が増大します。
そうなると建物の構造を脅かしかねません。そこまで屋上面に対する荷重がかけられない建物もあるため、場合によっては建物の構造を脅かしかねないケースも考えられます。
例えば、シート防水には、機械固定方式という仕様があります。ディスクを敷設固定してからシートを被せてディスクと溶着させるので、比較的天候に左右されずに工程を進められますし、昨今の改良されたシート防水材料は耐久性も優れているので、数年で再度改修ということもほとんど無いでしょう。
ただ、機械固定方式は施工にあたって問題もあります。ディスクを固定するためのアンカーを取り付けるために振動ドリルで穴を開けなければなりません。その数も膨大な数になるのでかなりの振動と音が生じます。
既存建物の防水改修工事ですので、企業ビルなら施設利用者が、住宅であれば居住者が生活する中での作業となります。その場合、作業の騒音や振動が階下の人々に与える不快感は計り知れません。
そこで活躍が期待出来るリリーフ投手として誕生したのが、ビッグサンRX工法です。
ビッグサンRX工法はプライマー・防水材・トップコートの全てが水性材料で構成される塗膜防水工法です。
塗膜防水ですので基本はローラー・刷毛での施工になります。つまり施工する際に騒音がほとんど出ません。振動もありません。完全水性の材料ですので有機溶剤のようなきつい臭気もありません。
ビッグサンRX工法は通気緩衝工法です。そのため既存下地(旧防水材)にたまった水分が蒸気になって上ってきたとしても、通気緩衝シートが蒸気を脱気筒まで誘導して外部に逃がすので、防水層に膨れが発生する心配がありません。
先述の通り建物の動きにも追従しなければなりませんが、通気緩衝シートが下地の動きを緩衝し、防水層を下地の動きから保護してくれるため、通常の挙動では、防水層が破断することはまずありません。
※施工要領に基づき正しく施工されている場合
どんなに優れた防水材でも施工が難しくてはなかなか使用にいたりませんが、基本はローラーでの施工です。また通気緩衝シートの貼り付け作業も、専用の水性接着剤を使用して貼り付けたシートの上にも直接乗ることができるため、従来の補強クロスの貼り付け作業に比べて、非常に施工がしやすいものとなっています。
ビッグサンRX工法説明動画
このように取扱説明の動画もご用意しております。
また様々な施工箇所に対しても、詳細編として立上り部の処理や排水溝まわりの処理の方法も下記の動画で説明しております。
露出アスファルトであれ、保護モルタルが敷設されているアスファルト防水であれ、改修時のかぶせ工法として多くのシーンで有効性が期待できる防水工法です。
改修工事ですので居住者がいる中での作業となります。野球でいえば、観客が見守る中でのピッチャー交代劇です。観客がおぉ〜!と歓喜した交代劇でもそのあと直ぐに打たれてしまってはリリーフの役目は全う出来ません。
防水改修工事の場合も、すぐに漏水してしまっては役目を果たすことは出来ません。改修した防水機能を今後も維持していかなければなりません。下地からの蒸気による膨れの心配もなく、通気緩衝シートが下地の動きから防水層を守り、施工時の騒音・振動・溶剤臭もないビッグサンRX工法は頼れるリリーフエースとして高い評価を得ています。
特に臭気や振動・騒音はNGである病院や医療系施設での改修工事の際はビッグサンRX工法を是非ともご検討願います。
ビッグサンRX工法についてはこちらです
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