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今月の注目防水工法

屋内にも防水が必要?フリーアクセスフロアでの防水事例

屋内にも防水が必要?
フリーアクセスフロアでの
防水事例

防水というと主に雨水の浸入を防ぐ目的で屋外に施工されるものと思われがちですが、そもそも直接風雨に晒されることのない屋内でも防水があれば最適な場合があります。本記事では防水だけではなく帯電性で静電気やホコリの防止にも繋がるOAフロア専用防水工法を紹介します。

主にビルなどではなにがしかの屋上防水が施されるのは常識の範疇ですが、屋上では無い途中階ではどうでしょうか?

 

まず防水を行うという概念がありません。雨水などに直接晒されることが無いからです。

 

しかし、途中階でも防水を施すことが必要な事例があります。 昨今導入が増えてきているフリーアクセスフロアを施工する場合です。

 

今回はフリーアクセスフロアにて何故防水があった方が良いのか、さらに進んで、万が一の火災にも対応可能な工法をご紹介します。

 

フリーアクセスフロア(OAフロア)とは

 

一般的なオフィスの作りは、スラブを打ったあと(改修工事では不陸調整を行い平滑化し凸凹の無い状態にします。)内装工事で床材(クッションフロアー・Pタイル・タイルカーペットなど)を敷設します。

 

それが仕上がりとなるので、入居後に事務用机などを設置して終わりです。

 

各デスクにはパソコンが最低1台、固定電話、AC100Vコンセント、フロアには複合機(コピー機やファックス)などが設置されるので、電源コードや電話線・ネット回線などが数多く必要になるのですが、それらは基本的に床の上に敷設する形になります。

 

細いコード類がひしめき合うと邪魔になるので、モールといわれるような床用のカバーを付けてその中にコード類がまとめられています。

 

モール(プロテクター)はバラバラなコード類をまとめる事が出来るので良いのですが、そもそも邪魔になることには違いありません。

 

そのため、床下にコード類を這わせておけば邪魔にはならない。というのがフリーアクセスフロアです。

よく有る電線地中化と同じ様な感覚です。邪魔なものは地中に隠してしまおうということです。

 

フリーアクセスフロアの施工はスラブの上に専用の支持脚を設置し固定。その上にパネルを載せていくものです。

 

つまりスラブにはなんら加工は施されません。

 

スラブに防水を施すことが重要な理由

 

一般的にはスラブの上に直接支持脚を施す施工でも問題は少ないかとは思います。しかし、フリーアクセスフロアというものはいわゆる二重床になります。密閉された空間ではありません。

 

一般的な事務所であればリスクマネジメントを深く考慮する必要も少ないかもしれません。しかしフリーアクセスフロアとは、事務所だけではありません。

 

少し大きな規模の商業ビルになるとサーバー室という、パソコンの親玉のようなものが複数台設置されている専用ルームを設ける事も少なくありません。

 

またサーバーだけを収容するビルもあります。サーバーに限らず今となっては最も重要なインフラともいえる携帯電話のアンテナが設置されているビルには、交換機の一種が設置されているところも少なくありません。

 

商業ビルとはいえ、事務所ではなく機械が占有していることが多々あるのです。

 

また1フロアだけにとどまらず、複数階にも及ぶ大規模なものも有ります。

 

もしそういった施設で火災が起きたらどうなるでしょうか?

 

当然ながら建築基準法に基づきスプリンクラーなどの消火施設が設置されています。消防隊が来るまでに火災発生を感知した消火設備から大量の水が噴出されることでしょう。

 

防水が無いと階下へ浸水してしまいますもし、交換機やサーバーが設置されている上の階でスプリンクラーが作動するとどうなるでしょうか?

 

一般的な火災の場合、炎はまず上の階に延びていきます。しかし消火の水は上には行かずに当然ながら下へ下へと流れていきます。パイプスペースや階段などから水は流れていきますが、実は床面から下の階への漏水がかなり懸念されます。

 

一般的に屋内フロアでは防水は施されていません。そこに大量の水が一挙に流れ出すと、床に浸水して階下に漏水してしまいます。消火に使用した大量の水が階下に漏れ出すとどうなるのか。火を見るよりも明らかです。

 

コンピューター設備は非常に水に弱いのです。弱電機器ですから高湿度の環境でも悪影響を及ぼしかねません。

 

階下への浸水を防ぐための防水

 

防水していると階下への浸水を抑制出来る左の絵のように防水が施されていれば、階下への浸水を大きく妨げることが可能になります。

 

※途方もない水量が排出された際には防水の範疇を超えて漏水する可能性は有り、完全に防ぐことが出来ない場合もあります。

 

火災の規模にもよりますが、全く防水が無い場合にはまず階下への漏水は免れません。

 

しかし各階に防水が施されていれば、漏水する危険性も非常に少なくなるのです。

 

 

また、サーバー室に限らずとも水が漏れるということは日常的にあります。

 

排水溝が詰まってしまい、水が溢れ出してしまうこともあるようです。

 

商業施設は事務所だけではありません。階下が店舗であることも多いわけです。

 

もし商品が水浸しになってしまえば、商品価値がなくなってしまいます。一般的にはなにがしかの損害保険に加入していて、万が一の場合には有る程度損害は賠償されることも有るかもしれません。

 

しかし損害が無いに越したことはありません。お金で何とかならないことも想定しておいた方が賢明です。

 

帯電防止で精密機器の不具合を軽減可能に

 

半導体製品は水だけではありません。静電気にも弱いのです。

 

最近では見かけることが少なくなりましたが、パソコンが一般的に普及しだしたときには価格も高額であったことから、最低限のスペックで販売されることが多く、少し込み入った作業をしようとするとメモリやストレージ容量が足りなくなり、後からメモリ交換などをすることが多々ありました。

 

その際作業をするには、静電気を飛ばしてから行う事が常識となっており、人間にアースを付けるアースバンドも販売されていました。

 

それだけ静電気には弱いのです。

 

しかし帯電防止が施されている床材であっても全くのゼロではありません。帯電防止の措置を行っていないことも有るかもしれません。静電気がスパークすると弱電機器への影響があるのは判りますが、危惧はそれだけではありません。

 

静電気はホコリを引きよせる静電気はホコリを引きよせるのです。弱電機器はホコリの影響を受けやすく、また空調の影響で温度は一定に保たれますが、湿度は乾燥しがちです。

空気が乾燥するとホコリも空気中に対流しやすく、コンピューターの冷却ファンの効率を下げてしまいます。

 

 

さらに、フリーアクセスフロアの中でホコリが溜まりやすくなるために、コンセントプラグに溜まってしまい、発火してしまうことが考えられます。

 

帯電防止ビッグサンACE工法(フリーアクセスフロア専用防水工法)であれば、帯電しづらい性質のために、空調機器による静電気の発生を防ぐことにより、防塵効果も大きく期待出来るのです。

 

 

 

 

データセンタービルでの事例

 

データセンターというと一般の方には耳慣れない言葉かと思いますが、意外と都市部には存在しているのです。

 

もちろんNTTが専用に立てているようなビルもあれば、賃貸データセンタービルというものもあります。専用にビルを建てるほどでは無いが、データセンターとしてそこそこの規模のサーバーを安全に収容運営したいと言うニーズに応えるものです。

 

この事例では地下1階、地上10階建てのデータセンタービルの床に、ビッグサンACE工法が施工されたものです。このビルの特徴として「高い防災性能」が謳われています。

 

耐震構造や耐火構造だけにとどまらず、設計の段階で床には防水を施すことがなされているものです。

ACE工法施工状況

 

一見駐車場や倉庫にも見えるかもしれませんが、立派なサーバールームが施される前の状態です。

左の写真で判るかもしれませんが、一般的な事務所とは違い床面がかなり高く設計されているフリーアクセスフロアです。つまり床下のスペース容量が大きいために、ホコリ対策もかなり重要視された施工です。

 

スーパーコンピューターといわれる、超超大規模な計算をおこなうシステムが日本にはあります。
2番ではダメなのですかということで大きく国民に知られたところです。当時は「京」でしたが、現在は「富岳」になっています。

 

この建物にも弊社ビッグサンACE工法が採用されています。

 

大規模だけではありません。

 

新規に貸しビルを建てる場合、利便性やインテリジェンス性だけが入居者の関心を引くわけではありません。やはり安心に利用出来るということもウリの一つになってきています。そこで、防水機能や帯電防止機能を備えるという付加価値を付けるためにも施工されることが多いようです。

 

さらなる要求に応えるための難燃性の付加

 

防水はあくまでも想定範囲内での消火用水などから階下への漏水を防ぐためです。

しかし、万が一にも火元になったらどうでしょうか?

 

爆発というレベルは皆無に等しいでしょうが、なにがしかの起因で火種が生じてしまった。つまり発火してしまった場合にはそこが火元になり大きな火災になりかねません。

 

そこで床面に施されている防水材が延焼を遅延出来るとしたらどうでしょう?もしも防水材が引火しやすく燃えやすい材料であれば、一気に火は広がってしまう可能性が非常に高いのです。

 

防水材が難燃性であれば、火種のレベルで消火(鎮火)できる可能性が大きく期待が出来ます。

 

難燃性を付加したビッグサンFP工法

 

難燃性ですので、燃えない訳では無く、燃えにくい。ということですが、万が一火災の場合には、燃え広がることを有る程度抑止する効果があります。

 

つまり延焼の時間稼ぎの効果が期待できるので、そのフロアに人がいる場合には避難できる可能性も高くなり、燃え広がることを抑える事が出来れば、消火活動での早期の鎮火にも効果が期待できます。

 

難燃性比較した試験動画

 

このように、防水は屋内であっても施工した方が「最善」という場合もあるということがおわかりいただけたかと思います。

 

なくても良いかもしれない。しかし施工しておくことで幾つもの安心安全を付加出来る。それに越したことはありません。各種保険も同じではないかと思います。

 

建築物への安心だけではない、実用性も兼ねた、ビッグサンACE工法・ビッグサンFP工法をぜひともご検討くだされば幸いです。

 

 

◆ビッグサンACE工法はこちら
https://www.dainichikasei.co.jp/product/bigsun1/bigsun1_kouhou_ace.html

 

◆ビッグサンFP工法はこちら
https://www.dainichikasei.co.jp/product/fp/

 

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