完全水系とはいえ一長一短あり、総合的なコストパフォーマンスからみても、ビッグサンのほうが簡単確実に施工が出来ます。
アスファルト防水から始まり化学の進化に伴って、屋外屋上用防水材の種類は多種多様に開発されてきました。
手軽に複雑な形状でも施工が可能なことや、作業工程において比較的容易で有ること、アスファルトシートの重ね合わせの大きな段差が無く平滑な仕上げが可能なこともあり、塗膜防水も多用されてくるようになりました。
塗膜防水も開発当初はウレタン系が主だったのが、有機溶剤を使うことから作業者の健康被害や周辺への配慮のこともあり、環境配慮型といわれる水系が多用される傾向にあります。
なかでも改修工事では建物の使用者・居住者が過ごしている中での施工となる為、近年では改修工事は臭気の無い水系であることが必須という条件を提示される現場も増えてきています。
他方で数多く採用されてきたアスファルト防水ですが、溶融釜からの煙や臭気の問題から環境配慮型の現代には逆行するものであり、採用を見送られる傾向にある様です。
← アスファルト溶融釜
そこでアスファルト防水メーカーは冷工法といわれる溶融アスファルトを使用せずにアスファルトシートを貼り付けていく要領で施工できるものを開発し、熱工法と言われるこれまでの工法に変わるもので進化を遂げ、長年のアスファルト防水の利点を引き継ぐ工法となっています。
しかしアスファルト防水冷工法であってもシートを重ね合わせるという特性から、シートの継ぎ足し部分は重ね合わせる必要があること、重ね合わせの箇所は少なからずバーナーで炙って密着させたり、さらに上からバーナーで炙って溶着させるなどの必要があることで、厳格には施主の環境配慮という意向に添えない場合も出始めました。
←アスファルト防水仕上がり
ゴムアスファルト系塗膜防水とは、アスファルトエマルションと合成ゴムの混合液からなる塗膜防水です。弊社ビッグサンと同じ、塗布し乾燥硬化することで防水層を形成させる塗膜防水材です。
アスファルトの防水特性を活かしつつ、コンクリートやモルタルとの相性が良く強力な接着力があり、水系ですので有機溶剤や火気を使わないものですので、環境対応型といえる仕様になっています。その為、屋上やバルコニーなどの居室での改修工事にも採用されています。
1液性のものでは攪拌不要なことから、手軽に塗布できる防水材料となっており将来はアスファルト防水に取って代わるかもしれない、可能性を秘めているかもしれません。
アスファルト防水に比べると様々な面で飛躍的に向上していると思われますが、初めての塗膜防水材ではありません。やはり先発の塗膜防水材の実績からなる市場性もあります。
塗膜防水材としては最先発であるウレタン系塗膜防水材が君臨しています。ウレタン防水材も特化則の規制からも環境配慮型が出だしてきているものの、過渡期でありまだまだ確立されていません。
そして完全水系として出発し数十年の歴史がある、ポリマーセメント系塗膜防水材があります。
ゴムアスファルト塗膜防水材と完全水系、ポリマーセメント系塗膜防水材・ビッグサンとの違いについてですが、臭気がほとんど無く、水系である。というところは同じカテゴリに位置するかと思います。
しかし、それぞれ施工上での特性が違っています。 ポリマーセメント系塗膜防水材・ビッグサンはその名の通り、ポリマーセメント系ですのでセメントの水和反応を利用することで防水層を形成させるため、コンクリートやアスファルトとの親密性が非常に高いものとなります。
一方ゴムアスファルト系塗膜防水は、コンクリートやアスファルトと密着性は優れるものの水和反応を利用しているわけではなく、防水層がひっついていると言う事になります。
そのため下地である躯体コンクリートに亀裂が発生(ひび割れ)して許容量を超えて広がってしまったり、動きが大きい場合には追従できずに防水層が破断してしまう可能性があります。 ポリマーセメント系塗膜防水材・ビッグサンに比べて厚塗りとなる為、立上り部での施工が非常に煩雑になりがちです。
メーカーによっては立上り用という材料を販売提供しているところもありますが、平面を塗っていて立上り部だけを別の材料を準備して施工しなければならない手間と費用がかかります。 そのうえ、コテ塗りが基本ですので施工するには、下地の精度も求められる上に熟練者による作業が必要です。防水層を均一に施工するにはかなり敷居が高い工法では無いかと思います。
おなじ塗膜防水でもビッグサンは、ローラーでの施工が可能です。もちろん基本的な塗り方での施工は必要ですが、コテ塗りのようなテクニックまでは不要ですので、その他の工法(例ウレタン防水材など)を行っておられる施工業者様ではなんら問題なく施工していただけます。
ビッグサンは壁面を塗る際にウレタン防水等では材料が垂れてくるなどの不具合がある場合でも問題なく施工していただけます。
ビッグサンの原料を希釈するのは水です。もちろん標準施工要領に基づいた希釈を行って頂きたいのですが、壁面を塗る際に垂れてくるような場合には、希釈する水の量を調整することが可能です。
そのため垂直面であっても傾斜面であっても垂れて流れるというレベルを回避できる程度に調整して頂く事で問題なく施工していただけます。
同じ水系でもゴムアスファルト系塗膜防水材では、増粘剤のようなものを添加することが多いようです。これについても別途立ち上がり用に材料を準備することになりますので、増粘剤の費用と均一に混ぜ合わせる手間暇がかかってしまうので、ビッグサンに比べ総合的にコストパフォーマンスは下がると思われます。
後始末もかかってしまいますし、斜面用に別途増粘剤入りを塗布必要量分に材料を準備することは困難ですから、不要な材料ロスも出ることになります。
もうひとつ特長的なのは、ビッグサン専用に開発されたビッグサンプライマー#100の存在です。 水系1液タイプのため水希釈のみで施工でき、配合ミスも無く材料のロスも最小限に抑えることが可能です。 水系ですので「無臭」で「安全」に作業を行って頂ける環境にも優しいプライマーです。
水系にもかかわらず、ALC、鉄面、硬質塩ビ、FRP防水材、亜鉛メッキ表面に対する接着性にも優れており、超微粒子カチオンアクリル系樹脂配合により、コンクリート及びモルタル等セメント系下地に対して積極的に浸透及び架橋し、優れた接着性を発揮します。(非吸水下地に対しては水希釈せず、原液のまま使用します。)
各下地材質 |
プライマー#100 |
コンクリート |
○ |
モルタル |
○ |
スレート |
○ |
硬質塩化ビニル |
○※1 |
塩ビシート |
○ |
FRP防水 |
○※1 |
ウレタン防水(トップコート有り) |
○ |
ブチルEPDM |
○※3 |
アルミニウム |
○ |
鉄 |
○※2 |
亜鉛メッキ |
○ |
ステンレス板 |
○ |
※1・・・・・表面を目粗してください。
※2・・・・・先に防錆処理をしてください。
※3・・・・・劣化面に限る
ビッグサン専用に開発したものではあるものの、広範囲にわたっての下地に密着することから、他工法のプライマーとしてもご利用いただけます。
※諸条件がありますので、ご使用の際には必ず確認の上で施工して下さい。
同じ環境配慮型の水系塗膜防水材ですが、施工面からみると、ゴムアスファルト系塗膜防水材と比較すると非常にコストパフォーマンスの優れた、完全水系のポリマーセメント系塗膜防水材・ビッグサンをご選択頂く事は有用な選択肢だと考えますので、ぜひともご使用いただければと思います。
冬場低温になった場合、これまで水系塗膜系防水材の欠点とも言える、乾燥・硬化時間が長くなることで、ご使用を避けられている方もいらっしゃるかと思いますが、冬用ビッグサンの登場でその弱点を克服しております。
冬用ビッグサンは通年版に比べて約半分の硬化時間です。
施工する平米数にも依りますが、午前中に塗っても、午後から次の工程がおこなえるのです。
これまでであれば翌日でしかおこなえなかった次工程が午後からおこなえる優れものです。
↓ ↓ 冬用ビッグサンの硬化の速さ実証動画 ↓ ↓
このように冬場でも安心してご利用いただける完全水系のポリマーセメント系塗膜防水材・ビッグサンを是非ご採用いただければと思います。
通年用ビッグサンはこちら
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
https://www.dainichikasei.co.jp/product/bigsun1/
寒い冬でも利用可能な冬用ビッグサンはこちら
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https://www.dainichikasei.co.jp/product/bigsun_w/
ぜひ一度、弊社営業部までお問い合わせ下さい。