初回の大規模改修では居住者からクレームが多発。今回2回目の大規模改修をおこなうにあたり、前回と同じ轍を踏まないよう管理組合が調査し選定したのはポリマーセメント系塗膜防水材・ビッグサンでした。その経緯をご紹介します。
兵庫県の某マンションで防水の大規模改修が行われることになり、管理組合にて検討に入りました。このマンションは築30年が経過しており、今回で2回目の防水改修になります。
1回目の改修工事の際には、新築時にウレタン防水が施工されていたことと、管理組合の方々(居住者)も防水について深い知識があるわけでもなく、管理業者から奨められたこともあり、同じウレタン防水で改修がおこなわれました。
ところがいざ施工されたとたんに、かなりの住民からクレームが入りました。
ウレタン防水は液状にしたウレタン樹脂をローラー、ハケ等で塗布し、化学反応で硬化させ防水層を作る防水材です。
近年、シックハウス症候群の問題や特化則の規制等が厳しくなってきて、環境配慮型ウレタン等、有機溶剤を材料中に極力使用しない材料も増えてきましたが、現在でも現場では作業性の調整に有機溶剤を添加して使用する事が多く見られます。この有機溶剤には特有の臭気があるのです。一般的にいう「シンナー臭」というものです。
ウレタン防水が開発されたのが1960年代中頃で60余年にわたり改良をかさね、価格もアスファルト防水などに比べて安価に施工でき「塗布作業で防水層が形成できる」という作業性の良さから、貼り作業のし難い入り組んだ箇所やマンションなどの住居ベランダのような比較的小規模現場で多用されており、一般の方にはなじみのある防水材であるといった印象があるかもしれません。
防水改修は屋上だけに留まりません。共用部の廊下や各戸のベランダも対象になります。ベランダは生活する上で密接した場所ですし、リビングあるいは寝室とサッシ一つ隔てたとなりの生活空間という位置付けです。
全戸のベランダを改修するわけですので写真のようにマンション全体を足場で囲い作業スペースを確保します。また落下防止や騒音防止の
観点からも足場をシートで被います。シートは基本的にはメッシュ状なのですが騒音低減のため細かいメッシュや部分的にはメッシュではない箇所も有ります。つまりは何も無い状態に比べて風の対流が非常に少ないのです。
ベランダを改修する際には室内に入る必要は有りませんし、プライバシー確保の観点からもサッシは締めきって作業します。ほぼ大抵のお部屋ではカーテンもしっかりと閉じられています。そのため外部からの臭気は室内に影響はしないはずなのですが、どういう訳か臭気が室内に漂ってしまうのです。
足場の囲いがなければ、あるいはもう少し低減されるのかもしれませんが、それでもかなりの臭気が室内に流入してしまいます。
住民には高齢者やまだ小さいお子さんがいる家庭も多く、それらの方々から「この臭気は何だ」とか「何とかしてください」などのクレームが多発したそうです。とはいえ工事を中断することも出来ず、すったもんだのあげくに改修を終えたそうです。
今回2回目の改修となった訳ですが、前回のクレームを再び起こしてはいけません。管理組合側としても15年前ではあまり情報はなかったものの、現在では色々な情報がWEBで確認出来るので、併せて情報収集に努めたそうです。
情報収集の結果、弊社のポリマーセメント系塗膜防水材・ビッグサンが最適では無いかとの結論となり、管理業者へ前回の経緯を説明した上で「臭気が無くかつ安全に施工できるもの」という条件をもとに提案を求めました。
そして業者からの提案はポリマーセメント系塗膜防水材ではあったものの、大日化成以外の製品でした。管理組合としては自分たちで調べたものとどう違うのかなどの説明を求め比較検討することになりました。
比較検討では、臭気が極力少ないのは同じということで、防水性能はもとより問題は無いはずなので、3回目に塗るというところで、下地になっているウレタン防水材の上に施工してどうなるのかが重要な検討要素になったようです。
弊社では以前から具体的な情報公開を行っており、それらを元に検討を重ねてウレタン防水材改修にはBIGSUNが優れているとの結論に達したそうです。
なかでもウレタン防水を改修する手順を公開してBIGSUNを最適に使って頂く事を公開していたり
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
https://www.dainichikasei.co.jp/product/bigsun_repair/case.html#section3
最適な改修工法を案内する、改修工法チャート
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
https://www.dainichikasei.co.jp/product/bigsun_repair/chart.html
ウレタン防水改修には、環境配慮型オール水系BIGSUNが最適だった
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
https://www.dainichikasei.co.jp/notice/urethane2bigsun01.html
とくにこの記事に書かれている、実際にはウレタン防水よりポリマーセメント系塗膜防水材の方が優れていたという実証に基づいたコンテンツがかなり決め手になったということでした。
居住者各戸への案内をおこない、施工が始まりました。施工にあたっての下準備は前回とは変わりません。
まずは傷んでいるところなどをチェックして補修の必要があれば下地処理を行っていきます。そしていよいよ塗りの本番。
管理組合も立ち会っての施工となりましたが、材料の混練をみて「臭気が無い!?」と驚かれたそうです。
そもそも一般の方が防水材の混練作業を見ることは皆無でしょうから、前回のウレタン防水改修での臭気の記憶だけが脳裏に焼き付いて臭気があるものだ、有る程度は臭うのでは?という意識もあったのではないでしょうか。
実際に塗布作業を行う際にベランダの室内側に待機して前回と同じ様に様子をみていたそうなのですが、なんら臭気はありません。キッチンから漂うコーヒーが本来の香りで楽しめた位だったそうです。
マンション自体はそこそこの規模がある為に工期もそれなりに掛かります。その間臭気に関するクレームは全くありませんでした。なかには自室のベランダ作業中に窓を開けて臭気を確認された方もいらしたようです。
※BIGSUNは全ての材料が水系であり有機溶剤は一切使わず「水」で希釈を行いますが、若干樹脂の臭いはいたします。ただし有機溶剤のような特有の刺激臭ではなく、非常に緩い臭いで少し離れると殆ど臭いを感じる事はありません。
ウレタン防水の改修にはビッグサンが最適だというのは、技術的なこと(密着性や防水機能の担保など)はもとより、長きにわたり居住者のいる中での作業という環境面での問題もクリアしなければなりません。
なかにはウレタン防水改修に使う有機溶剤の臭いをなんともなく感じる方もいらっしゃる事でしょう。とはいえ嫌っている人が多いという事実、臭いは問題ないが臭いの元になる化学物質が体に及ぼす影響のほうが心配だと言われる方も多くなってきています。
塗布作業中の臭気はかなりキツいのですが一旦乾燥してしまえば作業中のものよりは遙かに臭いはありません。しかし、完全に有機溶剤が揮発して無くなるまでの時間を生活しながら過ごす訳ですので、目に見えない危険が潜んでいるのでは?という心配もあります。
特化則が制定され甚大な健康被害を及ぼす成分は無いとは言え、やはり独特の臭気はあるので「良くないのでは?」という思いも出てくるかと思います。
そう言う意味では、居住者の気持ちの上でも安心して使って頂ける最適な防水工法であることを実証できたと思います。
工事期間安心して生活が出来た。もちろん足場が有ることで物理的な危険は潜んでいますが、臭気により目にみえない危険が回避できたのは、大変うれしく思っています。
次回の大規模改修も是非ビッグサンで行います。
との感想を頂いております。
これだけの規模でウレタン防水材の施工となると、有機溶剤の管理が大変である事や、居住者からのクレームにならないよう慎重に配慮しながら作業を行わなければならない。
作業する自分たちの健康被害をおさえる保護マスクなども不要で、楽に工事が捗った。
とのご意見も頂きました。
ウレタン防水の改修には、技術面からも環境面からも「ポリマーセメント系塗膜防水材・ビッグサンが最適」である。と実証でき、なによりも居住者や施工業者さんにも喜んで頂けたのは最大の喜びです。
ポリマーセメント系塗膜防水材・ビッグサンについてはこちらをご覧下さい
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
https://www.dainichikasei.co.jp/product/bigsun1/